- ネットワークビジネスの還元率がよくわからない
- ネットワークビジネスは稼げないのでは?
- 自分の会社が一番還元率が高いから稼げると言われた
本記事は、ネットワークビジネスに関して無知な方、初心者の方向けの記事になります。
ネットワークビジネス、MLM、マルチ商法、マルチまがい商法、ねずみ講、連鎖販売取引といった名前を聞いたり、そういうものに家族や友人が参加しているもしくは参加する可能性がある方も、事前の予備知識として読んでおくことをお勧めします。
- 2018年ネットワークビジネスで脱サラ
- ネットワークビジネスの説明会に40社近く参加
- 年間で200名以上のネットワークビジネスの会員から話を聞いている
ネットワークビジネスの事業説明では還元率が欠かせません。しかし、還元率がどのように自分の収入に影響があるかを正しく理解できている人は少ないと思います。
今回は還元率に関する解説とともに、いくつものネットワークビジネス企業の説明会の参加や個別説明を受けてきた中から、大手の会社を含めた5社の還元率の比較をしていきます。
それでは、本編をどうぞ!
還元率とは何か
還元率とは、売上に対してどれだけの%を会員に還元するかを示したものです。
基本的にどのネットワークビジネスの概要書面にも、還元率について記載されています。
会員の多くは、この還元率をすべて受け取れると勘違いしている場合がほとんどですが、全て享受するためには企業が定めている条件をいくつもクリアする必要があります。
還元率のパーセンテージだけで、稼げるか稼げないかがすべて決まるものではありませんが、知識を持って正確な情報を取得することが重要です。
「絶対稼げる!」「還元率が高いから稼げる会社」といった無責任な勧誘に対応するためにも、還元率の正しい捉え方について解説していきたいと思います。
還元率には「最高還元率」と「実質還元率」があり、どちらもビジネスをする上で特徴を理解することが重要です。
最高還元率
最高還元率とは、会社の採用している報酬システムにおいて最大にボーナスが発生した場合のパーセンテージです。
最高還元率を得るためには、会社が提示しているボーナスプランのすべてを達成しなければいけません。
例えば、下記のような条件を達成することが求められます。
・最大にボーナスが発生するような理想的な配置がされている組織図であること
・組織図の中で全員が最高タイトルであること
企業によって最大の還元率になるための条件が異なりますが、基本的に達成困難な場合がほとんどです。
実際に1人でも最高還元率で報酬を受け取っていれば、会社側は概要書面に記載することが可能となっています。
ネットワークビジネスが稼げない、と言われる要因のひとつとして、この最高還元率と実際の収入に乖離があることが理由に挙げられます。
実質還元率
実質還元率とは、実際に会員に対して支払われている還元率を意味します。
しかし、実質還元率というのは、企業側は公表していません。
そのためビジネスとして参加する側は、この実質還元がどれくらいのパーセンテージなのかを自分で計算することで導き出す必要があります。
計算方法は簡単で、売上に対して最も理想的な配置にしたときの報酬金額を割って、100を掛けた数字が実質の還元率なります。これは経営の際に、初期収益率を求める方法と全く一緒です。
売上÷報酬金額×100=実質還元率
計算する際のポイントは、組織図から入る報酬のみで計算する点です。
紹介料やスタートアップボーナス、タイトルボーナスなどを含めると、ボーナスごとの還元が入り混じってしまうため、あくまでも組織図の配置のみの報酬金額で計算します。
この計算方法はとてもシンプルで簡単ですが、ほとんどのネットワークビジネス会員が知らないのはもちろん、なかにはトップリーダー(会社の売り上げ実績上位者)でさえ知らずに活動している場合もあります。
実質還元率を導き出すこの公式は、業界でもタブーとされておりあまり目にする機会はないかもしれません。
実質還元率が知られてしまうと、会社や組織を維持したいリーダーにとって都合の悪いケースも多いため、知らない人が多いのも当然かと思います。
還元率を見る時のポイントは「実質還元率」なんだね!
本当に稼げるのか?実際に計算してみる
それでは、先ほど紹介した公式を使って、いくつかの会社の実質還元率を計算してみたいと思います。
業界でも大手と言われている、アムウェイ、ニュースキン、フォーデイズのほかに還元率が高いと噂のあるアヴニールとM3を入れた5社を比較していきます。
比較の為に、売上金額をすべて同じに仮定した上で報酬金額を計算します。
ネットワークビジネスではグループの売上による継続的な収入を目的としているので、期間限定のキャンペーンや紹介料などの単発的なボーナスは計算に含まないものとします。
5万円(還元率) | 10万円 (還元率) | 30万円 (還元率) | |
---|---|---|---|
アムウェイ | 約1,500円 (6%) | 約6,000円 (6%) | 約18,000円(6%) |
ニュースキン | 0円 (-) | 約5,000円 (5%) | 約33,000円 (11%) |
フォーデイズ | 約4,500円 (6%) | 約7,500円 (6%) | 約16,500円 (6%) |
アヴニール | 約22,000円 (44%) | 約44,000円 (44%) | 約110,000円 (36%) |
M3 | 約14,000円 (28%) | 約40,000円 (40%) | 約120,000円 (40%) |
還元率の高い会社は、多くの場合キャップ調整をしているケースが多いです。
キャップ調整は、会社が設けた還元率を超えないようにするためのもので、キャップ調整をしているから還元率が悪い、というわけではありません。
たとえば、報酬プラン上は10,000円の収入だった場合、それを100%とします。当月のキャップ調整が10%なら、自身がもらえるのは90%という形です。
アヴニールの場合は、毎月平均50%のキャップ調整が入ると言われています。M3の場合は10~15%のようです。
キャップ調整の毎月の平均パーセンテージについては、登録の際に紹介者に確認することをお勧めします。
まとめ
ネットワークビジネスは稼げない、と言われていますが、還元率について知識をもって正しく比較すれば「思っていたのと違った」といった認識のズレは起こらないと思います。
還元率だけで稼げる稼げないは判断できませんが、理屈を知っているかどうかはビジネスをする上で重要な知識になります。
報酬プランの比較方法は他にもいくつかあります。まずは売り上げから実質還元率を自分で計算してみて、説明された内容とイメージの乖離がないかどうか試してみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました!